内藤ハウスが手掛けた株式会社ササキ本社社屋
韮崎市に本社を置く「内藤ハウス」は、システム建築やプレハブ、立体駐車場を主軸とした建築メーカー。創業から56年、軽量鉄骨造を駆使した独自のノウハウで、サービスを全国に展開。高品質で費用対効果の高い建物を提供し続けている。同社が大切にしているのは、「ともに考え、ともに創造する」というスタンス。「内藤ハウス」とはどんな企業で、どんな未来を描いているのか、これまでの歩みや、今後の取り組みについて伺った。
「私たちはシステム建築と立体駐車場を主軸とするメーカーです。大切にしているのは、お客様とのコミュニケーション。ともに考えてつくりあげるというスタンスに重きをおき、お客様のニーズに沿った課題解決のための建築ソリューションをご提案させていただいております。」と聞かせてくれたのは、内藤ハウス・経営企画部井上さん。
2025年に開催される大阪・関西万博のルクセンブルク大公国パビリオンの建築工事を任された同社は、韮崎市に本社を構える建設会社。1967年に「内藤ハウス製作所」として創業し、プレハブ建物の製造販売(システム建築)から国土交通大臣認定商品を保有する自走式立体駐車場、在来建築まで、幅広い建築関連サービスを展開しています。
営業拠点は全国13カ所。県内のみならず、全国あちこちに同社の施工事例を見つけることができます。「地域に関わらず、仕事の姿勢は同じです。お客様の事業が持続的に成長できるようにと考えること。そしてその成長のためのお手伝いを、建物を媒体として提案させていただくというものなのです。」こう話すのは、本社工事部望月さん。望月さんは韮崎市にある「株式会社ササキ」の本社リニューアル工事を担当。ディスカッションを繰り返し、1年近くプランを練ってプランを完成させたと聞かせてくれました。
酒田駅前地区市街地再開発事業(自走式立体駐車場)
全国の公共団体をはじめ、教育関係や医療用の建物、そして事業用の建物と幅広く大型の建築を手掛けてきた同社。自社工場で製作するシステム建築をベースにニーズに合わせて商品をアレンジし、お客様に提供しています。「私たちが大切にしているのは、ともに考え、ともに創造するというスタンス。『BUILDING SOLUTIONS(一緒につくる、解決策)』という言葉を掲げてお客様に向き合っています。本当のニーズはどこにあるのか、その企業様がどんなことを社会から求められているのか、しっかりとヒアリングし、それに応えられるような提案をさせていただく。そうすることで、結果としてお客様のニーズにマッチして喜んでいただける、という循環を生み出したいのです。」と経営企画部島村さん。島村さんは『BUILDING SOLUTIONS』のフレーズの生みの親の一人でもあります。
より多くの課題を建築で解決できる方向に向かうべく、同社が考えている方向性は「アライアンスの強化」多様化するお客様のニーズに合わせて、ノウハウを持った企業とタッグを組むことでより適切な解決策を導き出していくというものです。「近年多いご相談としては、環境負荷を低減できるオフィスや労働環境を改善できる建物環境。社会の動向に合わせる傾向を強く読み取ることができます。その流れに乗って、私たちもビジネスモデルを展開していくことを考えています。」(生産事業部伊藤さん)
『城のホテル』や企業の社屋など、地域におけるゼネコンのような役割も果たしつつ、システム建築・立体駐車場メーカーとして全国のお客様の要望に応え続ける同社。社会の変革に寄り添いながら、これからもより多くの課題を建築を通じて解決に近づけていくのでしょう。
飛鳥山公園魅力向上事業(システム建築)
工場の作業風景
経営企画部
井上さん
本社工事部
望月さん
生産事業部
伊藤さん
経営企画部
島村さん
同社は、2025年に開催される大阪・関西万博においてルクセンブルグ大公国のパビリオン建設工事契約を締結。同パビリオンは、幕屋根を持つ鉄骨構造で、閉幕後は可能な限り建築部材の再利用を目指すという。「当社としてもチャレンジ。国際的なプロジェクトですので、両国の新たな経済・文化交流の一助になればと考えています。満足いただける提案や施工でお応えしてまいります。」
大阪・関西万博ルクセンブルクパビリオン
私は内藤ハウスに入社して4年になります。それまでは、介護の仕事をしたり、倉庫のピッキングや郵便局でのアルバイトなど、仕事を転々とする傾向にありました。あるとき、「手に職をつけて正社員になりたい」と、ハローワークの紹介を介して入所したのはポリテクセンター。ポリテクでは産業技術科で主に機械加工を学びました。6ヶ月の訓練期間でもっとも楽しかったのが溶接の作業。内藤ハウスに入社し、まさに溶接を仕事にできています。入社後は板で練習をすることから始まり、今は実際の製品を溶接しています。自分が溶接したものが建物に使われている、というのはとても嬉しく、やりがいを感じています。今後は溶接だけでなく、図面を読めるようになって組立もできるようになりたい。システム建築の製作に関わる作業を一通りできるようになることが目標です。
作業中、迷うことがあれば必ず先輩に聞くようにしていますが、若手の私たちに対して先輩方は「臆せず、どんどん発信してほしい」と声をかけてくださいます。技術の向上はもちろんですが、どんどんコミュニケーションを取って先輩方から色々と吸収したいと思います。
所在地:山梨県韮崎市円野町上円井3139
TEL.0551-27-2131
事業内容:プレハブ建物の製造販売(システム建築)
建設業・建築物の設計および工事監理
ホテル業・総合リース業および
総合レンタル業・土木工事業・
指定管理事業の受託
駐車場の維持・管理および運営
太陽光発電による売電事業