八ヶ岳南麓から
著者:上野 千鶴子
株式会社 山と溪谷社
定価:1,760円(税込)
認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長で、女性学及びジェンダー研究の第一人者である上野千鶴子さんの著書。現在、八ヶ岳南麓に家を建て、東京と山梨での二拠点生活を送る日々の出来事を綴ったエッセイ。ご存じのように、八ヶ岳南麓の北杜市は、移住者や別荘を保有する県外者が多く暮らす地域でもあり、その方々の大方が感じている山梨県での生活への率直な感想をわかりやすく綴っています。山梨県で生まれ育った地元の方々が当たり前と感じている環境が、県外者から見るととてつもなく貴重で素晴らしいことであることや、二拠点生活を続けるうちに、山梨県が終の棲家になっていくプロセスもよくわかります。山梨県は、人口減少率の拡大が全国でも最悪と言われています。少子化対策や人口減少緩和政策も重要ですが、移住者や多拠点居住者などを含める緩い人口換算(リンケージ人口)の中で、今後この地方の社会生活を考えていくのも必要ではないでしょうか。