夏休みものづくり体験教室 夏休みものづくり体験教室の写真

県内企業とコラボレーションして子どもたちに
〝ものづくり〟の楽しさを伝えたい!

 子どもたちの理系離れに歯止めがかかりません。次世代人材の総数も減少一途であり、専門技術・知識が益々高度化する製造業にとって日本の未来は決して明るくありません。
 ポリテクセンター山梨では、コロナ禍が終息に向かいつつあった昨年から「夏休みものづくり体験教室」を3年ぶりに再開し、近隣の小学校在校生を対象に、ものづくりを体験してもらいました。今年は、県内企業様からも取り組みへの賛同を頂き、山梨県中小企業家同友会の後援と、会員企業の参加も実現いたしました。ものづくりの楽しさを知って欲しいと言う関係者の熱い想いを誌上でご紹介します。

本物の〝ものづくり〟を伝えたい!

 ポリテクセンター山梨は、国の公共職業訓練施設で、ものづくり産業で仕事をするための専門技術・知識を学んでもらう場所です。その延長上で実施する子どもたちを対象とした体験教室においても、子ども向けにレベルを落とすのではなく、本物の技術・知識によるものづくりを体験してもらう、製作工程も時間が許す限り省略しない、苦労して作ることにより出来上がった時の喜びを感じて欲しいと言う考え方で企画してきました。今回、参加いただいた企業様も、その趣旨を理解いただき、自社の専門性を活かした本物の製造体験を用意していただきました。その企画趣旨は、出来上がった時の、子どもたちの達成感や喜びに表れていたと思います。ものを作ることが楽しいと感じてくれた子どもたちの何人かでも、ものを作り出す仕事へ向かってくれることを願って止みません。

今回の体験教室コンテンツと特徴

ポリテクセンター山梨

メタルガン

パーツからオリジナルで作成し、ボール盤、バイスなどの機械・工具を使い、金属の穴あけ、バリ取りなどを体験し、部品を組立てて製作。

スチール貯金箱

シャー、タレットパンチプレス、ベンダーマシンを使って、金属の切断、抜き加工、曲げ加工を体験し、出来上がったパーツを組み合わせて貯金箱を製作。

マルチラック

カットされたスプルース材パーツを、釘打ちで組立、ダボ処理により仕上げ加工。

虹色ランタン

ブレッドボードに半導体、センサーなどを使って電子回路を配線し、ケースにオリジナル模様を入れてランタンを製作。

株式会社セブナ装機

ペンケース塗装

ペンケースにオリジナルデザインをマスキングし、塗装ブースで吹き付け塗装して製作。

有限会社エー・アイ・エーブラスト

宝箱

スチールのパーツを手折り曲げ加工し、部品を組み立てリベットで固定して、鍵付き宝箱を製作。

株式会社深澤工務所

洗い出し

左官作業で小石やガラス玉をちりばめ、余分な砂を洗い落として、鍋敷きを製作。

※機械加工、金属加工、電子部品製造、木材加工、建築施工の仕事を子どもが
体験できるヴァージョンにアレンジし、できるだけ本物志向で体験教室を実施。

 地域の未来を支える子どもたちに、自分の好きなことを見つけられるような機会として、このような体験教室を地元企業と一緒に、今後も続けていきたいと考えています。地域貢献、施設広報と言うような手段としてのイベントではなく、今、この地域社会で生きる公的機関の責任として本気で取り組んで行きたいと思います。

参加者の声
参加した児童の写真1

日頃の業務では、あまり話す機会がない者同士がイベントを通して一体感が生まれました。
[出展企業]

日常では触れることができない本物の工作機械や道具を使えて、貴重な経験になりました。
[参加児童保護者]

参加した児童の写真2
参加した児童の写真3

子どもの好奇心を刺激していた。子どもたちがみんな楽しんでいました。
[参加児童保護者]

製作の工程も説明してくれて、色々勉強になりました。
[参加児童]

本格的で難しかったが、楽しかったです。
[参加児童]

参加した児童の写真4
参加した児童の写真5

子どもたちの楽しそうな様子を見て、自分たちの仕事に誇りが持てました。
[出展企業]

子ども時代に、このような体験機会は必要だと感じました。
[参加児童保護者]